バイナンスの本人確認は危険?理由と安全に進める方法を解説

法規制

この記事のポイント

バイナンスの本人確認は金融庁に登録されたバイナンスジャパンで行えば危険とは言えません。危険と言われる理由は過去のハッキングや金融庁の警告ですが、SAFUによる全額補償や日本法人の設立で多くが解消され、むしろ本人確認をしないほうが出金制限や悪用の面で危険です。

バイナンスの本人確認は危険?理由と安全に進める方法を解説

「バイナンスの本人確認は危険だと聞いて手が止まってしまった。海外の取引所に免許証やマイナンバーを預けて、大切な資産や個人情報が本当に守られるのか不安」

こうした疑問に答えます。

本記事の内容

  • バイナンスの本人確認が危険と言われる理由
  • 本人確認が実際に危険かどうかの検証
  • 本人確認を安全に進める方法と注意点

バイナンスの本人確認は、金融庁に登録されたバイナンスジャパンで正しく行えば危険とは言えません。

本記事を読み進めることで、危険と言われる理由が今も当てはまるのかを冷静に判断でき、安心して仮想通貨取引を始める準備が整います。

バイナンスの本人確認が危険と言われる理由

バイナンスの本人確認が危険と言われるのは、過去の事件や海外取引所という立場が不安の材料になっているからです。そもそもKYCとは(Know Your Customer)、顧客の身元を確認する本人確認手続きの総称です。まずは、どんな理由で危険というイメージが広がっているのかを整理します。理由を一つずつ知ることで、その不安が今も当てはまるのかを冷静に判断できます。

過去にハッキング被害があったこと

バイナンスが危険視される大きな理由の一つが、過去のハッキング被害です。2019年5月にホットウォレットが攻撃を受け、7000BTC(当時のレートで約44億円相当)が流出しました。

この事件では、攻撃者がフィッシングやウイルスで複数の利用者のAPIキーなどを盗み出しました。被害を受けたのは保有ビットコインの2%を置いていたホットウォレットだけで、ほかのウォレットは無事だったものの、世界最大手が突破された事実は多くの利用者に不安を残しました。

金融庁から警告を受けた経緯

日本の金融庁から警告を受けた過去も、危険という印象につながっています。金融庁は2018年3月と2021年6月25日の2度にわたり、暗号資産交換業の登録をしないまま日本居住者へサービスを提供していたとして警告を出しました。

公的機関から名指しで警告を受けたことで、法律を守っていない取引所ではないかという見方が広がりました。当時の海外版バイナンスは日本の登録を受けていなかったため、この指摘は事実にもとづくものでした。

海外取引所ならではの不安

バイナンスが海外を拠点とする取引所である点も、不安を大きくしています。国内取引所と違い、トラブルが起きたときに日本語で相談しづらかったり、日本の法律による保護が及びにくかったりする懸念があるためです。

規制や事業方針の変更で、突然サービスが使えなくなるのではという心配もあります。こうした海外取引所特有のリスクが、本人確認そのものへの警戒感と結びついて語られてきました。

マイナンバーや個人情報の提出への抵抗

本人確認では、氏名や住所に加えてマイナンバーカードや運転免許証の画像を提出します。大切な個人情報を海外の会社に預けることへの抵抗感が、危険というイメージを強めています。

情報が流出したり悪用されたりするのではという不安は自然な感覚です。ただし、本人確認は世界中の金融機関で義務づけられた手続きであり、バイナンスに限った特別なリスクではない点も押さえておく必要があります。

バイナンスの本人確認は実際に危険なのか

結論として、バイナンスの本人確認は正しい環境で行えば危険とは言えません。危険と言われた理由の多くは、その後の対策や日本法人の設立によって解消されているからです。ここでは現在の安全性を、事実にもとづいて確認します。

現在のセキュリティ対策と補償の仕組み

バイナンスは2019年のハッキング以降、セキュリティを大きく強化しました。この事件で流出した資産は、利用者保護のための基金SAFUから全額補償されています。

SAFUは2018年に導入された保険基金で、取引手数料の一部を積み立て、万一の被害に備える仕組みです。被害を全額カバーした実績があるため、資産の安全性という点では一定の信頼を得ています。

項目内容
補償基金SAFU(利用者保護のための積立基金)
2019年被害への対応流出分を全額補償
セキュリティ強化二段階認証や不正検知の仕組みを導入

金融庁に登録されたバイナンスジャパンの位置づけ

現在の日本では、金融庁に登録されたバイナンスジャパンが利用できます。バイナンスは2022年11月に国内の登録業者である株式会社サクラエクスチェンジビットコインを買収し、2023年8月から日本居住者向けのサービスを始めました。

バイナンスジャパンは関東財務局に登録された暗号資産交換業者で、日本暗号資産取引業協会にも加入しています。金融庁の基準を満たして運営されているため、過去に警告を受けた海外版とは立場がまったく異なります。

海外版バイナンスとの違い

危険かどうかを考えるうえで、バイナンスジャパンと海外版の違いを理解しておくことが重要です。また、同じような状況下での海外取引所の対応例としてBybitの本人確認などの動向も知っておくと参考になります。日本居住者が使うべきなのは、金融庁に登録されたバイナンスジャパンです。

海外版は日本の登録を受けていないため、日本居住者への勧誘は認められていません。同じバイナンスという名前でも、適用される規制や利用者保護の仕組みが違う点に注意が必要です。

比較項目バイナンスジャパン海外版バイナンス
日本での登録金融庁に登録済み未登録
対象利用者日本居住者日本居住者は対象外
日本の法律による保護及ぶ及びにくい

バイナンスで本人確認をしないほうが危険な理由

本人確認を避けたいと考える人もいますが、実際には本人確認をしないほうが危険です。仮想通貨を本人確認なしで利用することは出金制限などの不利益を被るおそれがあります。取引や出金が制限されるうえ、犯罪に巻き込まれるリスクや資産を失う恐れが高まります。ここでは、本人確認をしない場合に生じる3つの危険を説明します。

出金や取引が制限される

バイナンスでは2021年10月19日から本人確認が必須になりました。本人確認を終えていないアカウントでは、新規の取引や入金ができず、できる操作は出金や注文の取り消しなどに限られます。

かつては1日2BTCまでなら本人確認なしで出金できた時期もありました。現在はこの抜け道がふさがれ、本人確認を済ませないと資産を自由に動かせない仕組みになっています。

状態できることできないこと
本人確認あり取引や入出金の全機能特になし
本人確認なし出金や注文取消など一部のみ新規取引や入金

マネーロンダリングに悪用されるリスク

本人確認をしない匿名の口座は、犯罪に悪用されやすいという問題があります。過去には、2018年に国内取引所Zaifで発生したハッキング事件で、盗まれた暗号資産が少額に分割され、本人確認なしのバイナンス口座を経由して仮想通貨のマネーロンダリングに使われた例が明らかになりました。

こうした悪用を防ぐために、本人確認は世界的に義務づけられています。本人確認を避けることは、自分が意図せず犯罪の温床となる仕組みに近づくことにもつながります。

資産が保護されない恐れ

本人確認を不要とうたうサービスは、規制の枠外にあることがほとんどです。トラブルが起きても補償を受けられず、資産を取り戻せない恐れがあります。

匿名で使えることを利点のように見せるサービスほど、運営実態が不透明な場合もあります。金融庁に登録された正規の取引所で本人確認を済ませることが、大切な資産を守る基本になります。

バイナンスの本人確認を安全に進める方法

本人確認の不安を減らすには、正しい手順で安全に進めることが大切です。正規のアプリを使い、必要な書類をそろえ、注意点を押さえておけば、危険を避けながら短時間で手続きを終えられます。ここでは安全に進めるための具体的な方法を紹介します。

正規のアプリと公式サイトを使う

まず気をつけたいのが、正規のアプリと公式サイトから手続きすることです。日本居住者の場合は、金融庁に登録されたバイナンスジャパンの公式アプリや公式サイトを使います。

偽サイトや偽アプリに情報を入力すると、個人情報を盗まれる恐れがあります。検索結果の広告や不審なリンクは避け、公式ストアからアプリを入手することが安全への第一歩です。

必要な本人確認書類をそろえる

手続きを始める前に、本人確認書類を用意しておきます。バイナンスジャパンでは、日本国籍の場合はマイナンバーカードまたは運転免許証が使えます。

書類は撮影がしやすいように、汚れや反射のない状態にしておくと安心です。氏名や住所は書類の記載どおりに入力する必要があるため、手元に置いて確認しながら進めます。

  • マイナンバーカード
  • 運転免許証
  • 運転経歴証明書

申し込みから完了までの手順を確認する

バイナンスジャパンの本人確認は、スマートフォンだけで完結します。全体の所要時間はおおむね5分から10分ほどです。

  1. 国籍や氏名、生年月日、住所などの個人情報を入力する
  2. 本人確認書類を選び、表面と厚み、裏面を撮影して送信する
  3. 画面の案内に沿って自分の顔を撮影する
  4. 取引所の審査を経て本人確認が完了する

審査が混み合っているときや書類に不備があるときは、完了までに時間がかかる場合もあります。

手続き前に気をつける注意点

安全に進めるために、いくつかの注意点があります。入力する情報は本人確認書類と一致させ、住所や氏名の表記ずれがないようにします。

顔写真の撮影では、明るい場所でカメラをまっすぐ向けると認証が通りやすくなります。パスワードや二段階認証をあわせて設定し、口座そのもののセキュリティも高めておくと、本人確認後の利用も安心です。

まとめ:バイナンスの本人確認は正しく行えば危険ではない

バイナンスの本人確認が危険と言われてきた背景には、過去のハッキングや金融庁の警告、海外取引所への不安がありました。しかし現在は、被害を全額補償したSAFUの仕組みや、金融庁に登録されたバイナンスジャパンの設立によって、その多くが解消されています。むしろ本人確認をしないほうが、出金の制限や資産保護の面で危険が大きくなります。

本記事のポイントをおさらいします。

本記事のポイント

  • 危険と言われた理由の多くは対策と日本法人設立で解消済み
  • 本人確認をしないほうが出金制限や悪用の危険が大きい
  • 正規のバイナンスジャパンで正しく手続きすれば安全に使える

本記事を通じて、バイナンスの本人確認が危険かどうかを自分で判断できるようになったかと思います。正規の取引所で正しく本人確認を済ませることが、安心して資産を運用する第一歩になります。

暗号資産事業での本人確認体制の整備や規制対応について相談したい場合は、お気軽にお問い合わせください。

バイナンス 本人確認 危険に関するよくある質問

参考文献

  1. 暗号資産の利用者のみなさまへ:金融庁
  2. 免許・許可・登録等を受けている業者一覧(暗号資産交換業者):金融庁
  3. 無登録で暗号資産交換業を行う者の名称等について:金融庁

執筆者

Crypto With 編集部
Crypto With 編集部

編集部

B2B特化のブロックチェーン・暗号資産メディア「Crypto With」の編集部。金融機関やIT企業の意思決定者向けに、国内外の最新技術トレンドや日本の法規制動向など、導入判断に直結する客観的なデータに基づく信頼性の高い実務情報を発信しています。

監修者

Crypto With リサーチチーム
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リサーチチーム

「Crypto With」のコンテンツ監修・リサーチを専門に行う調査チーム。国内外の金融規制や暗号資産市場の動向を追う専門家で構成され、データと根拠に基づく客観的な分析レポート、日本の複雑な法規制の解説を提供。金融機関・IT企業の意思決定に必要な情報を信頼性重視で発信します。

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